こんにちは。特派員のツツミです。
今回の台風は九州直撃で心配されましたが、柳川は当初の予想より穏やかでした。
被害にあわれた方々にお見舞い申し上げ、皆さんの少しでも早い復旧をお祈りします。
さて今回は、ママさん産婦人科医「ドクターみよこのなんでも相談室」を紹介します。
新聞連載や講演などでみよこ先生をご存知の方も多いことでしょう。
みよこ先生は子育てをしながら八女の病院で産科部長を務める産婦人科医。
柳川子育て支援施設「このゆびとまれ」で月に1度「ドクターみよこのなんでも相談室」を開いていらっしゃいます。
お邪魔した日は、“性教育”についてのお話でした。
先生は何でもあけすけに話し、おおらかで明るい感じ。
この日も車座になって、「子どもに赤ちゃんはどうやってできるの?と聞かれたら、どう答える?」という質問や、「日頃『あークソ!』と言ってしまう。子どもへの悪影響が心配」という子育てへの不安に対し、笑いを交えながら丁寧に答えておられました。
性被害のニュースを見聞きするようになった昨今。
先生も「自分の子が性被害にあったら?」「加害者になったら?」「子どもに正しい性知識を伝えるにはどうすれば…?」と悩んだといいます。
それまで医師として「望まない妊娠をした」といった相談に乗ってきた先生は、「起こったことへの対処ばかりを考えてきたが、“その前”が大事なのではないか」と思ったのだとか。
「子どもの幼少時は健診や予防接種でかかりつけ医のところに行くのに、生理だからといって婦人科には行かない。困った時に訪れるのではなく、思春期の頃から健診のように婦人科を訪れてほしい。そうやって婦人科へ行くハードルが低くなれば、相談しやすいのではないか。自身も正しい知識を伝えられるのではないか」
そんな思いから講演や病院外での相談室を開くようになったといいます。
もし、子どもが学校帰りに知らない人から体を触られたとします。
親に相談した時、親が「そんな格好しているからだ」と言って叱責したら…。
否定された子どもはひどく傷つきます。セカンドレイプと言えるかもしれません。
先生は「あなたは何も悪くないと言ってあげたい」といい、「子どもの味方でいたい」と話します。
子どもの頃から産婦人科医が身近な存在であれば、そんな困ったときにすぐ相談してもらえるのでは、といいます。
ゆくゆくは「カフェ」や「サロン」のようなスタイルで、街角でふらっと立ち寄れるようにしたいという夢もお持ちです。
先生は、ジェンダーやワクチンといった性の悩みから、育児、虐待、DVの家庭の悩みまで幅広い悩みに応じています。
「このゆびとまれ」は子ども連れの男性も多いため、悩みがあれば、男性も気軽に訪れて相談してみてください。
最後に。
「あークソ!」と言ってしまうという女性に対し、先生は「その言葉を言った時は、私、頑張っているんだ」と思いましょう、そして子どもには「お母さんはちょっと余裕がないみたい」と言いましょう、と答えておられました。女性はウルッとした表情に見えました。みんな、頑張っているんですよね。
弱音を吐く大人の姿を見せるのもいいみたいですよ。
相談していいんだ、と子どもも思うから。
性教育についてはスペースが足りないので、写真の先生の著書を参考にしてください(市内の図書館に置いています)。
■このゆびとまれ
○住所:柳川市上宮永町22-7
○利用:無料(市内もしくは市内に縁のある概ね0~3歳までの子どもとその家族)
※講座・イベントはホームページ参照→こちら