竹で魅せる作品と音楽

投稿日:

こんにちは。特派員のツツミです。
今回は、柳川に滞在している竹楽器アーティストのエドガー・バナサン氏と、環境デザイナーで研究者の山下彩香氏の展覧会を紹介します。

柳川AIR事業

民族衣装を着たエドガー・バナサン氏と山下彩香氏

柳川は今、「旧綿貫家住宅」に滞在しながら作品づくりを行うAIR(アーティスト・イン・レジデンス)事業を進めています。エドガーさんと山下さんはそのAIR事業で来訪しました。

柳川AIR事業

キッチンなどがある旧綿貫家

エドガーさんはフィリピンの先住民族カリンガの出身。フィリピンで竹楽器は儀式に使われることが多いのですが、今では楽器を作れる人があまりいないそうです。
その技術と音楽を伝承しようと、エドガーさんは自ら楽器を手づくりし、ワークショップなどを開いています。

柳川AIR事業

フィリピンの竹楽器。今では作る人が減ってしまいました

山下さんの研究テーマはサウンドスケープ。暮らしの中の音を自然や社会、文化とのつながりの中で考え、人々と未来のための対話を紡ぐ方法を考えているといいます。
柳川の掘割や水と共生する暮らしぶりに興味を持ったご様子でした。

1カ月という短期間ですが、“柳川”で得たインスピレーションを芸術という形にして表現したいと、お二人は柳川市近隣の竹を使って日々、作品づくりに挑んでいます。

柳川AIR事業

作品づくりはすべて手作業

私が訪問した日は、ボランティアの手を借りて作業中でした。
柳川市内に竹がなく、隣のみやま市に相談して竹を手に入れたのだとか。手作業で竹を割り、節をきれいに整えて楽器やインスタレーションに仕上げるといい、時間のかかる作業のようです。
作業後はフィリピン料理をふるまい、コーヒーを差し入れてくれた近所の方と卓を囲んで交流。すっかり柳川に溶け込んでいらっしゃいました。

柳川AIR事業

ボランティアの皆さんと。「ナタを持って笑顔とは‥」の声もあがり‥

柳川AIR事業

作業姿を見てコーヒーを差し入れてくださったご近所さんと交流も

別の日には、特別支援学校や小学校で体験ワークショップを実施。
支援学校では、生徒さんはカリンガ族の民族衣装に身を包んだエドガーさんたちに驚きながらも、音楽が始まると興味津々。フィリピンの儀式にならい、音に合わせて輪になって歩いていく際には、皆さん笑顔でエドガーさんについて回り、大変盛り上がりました。

柳川AIR事業

笛を吹いたり、竹と石で音を奏でたり

柳川AIR事業

石を叩いて奏でる音や、空気の振動で鳴るバリンビンという楽器の音は素朴で癒しになります

また、柳川市民文化会館で行われた「竹で流しそうめん機を作ろう」というワークショップには、定員を上回る参加者が集まりました。そうめん機は作品となって同会館に展示中です。

こうして柳川市民との交流を楽しみながらの作品づくりも佳境を迎え、いよいよ展示発表となりました。
期間中は竹楽器つくりのワークショップや音楽ライブが予定されています。
ぜひ、ご来場ください。

■やながわAIR成果展「RE-MEMBRANE‐石のささやき‐」
○期間:2024年6月22日(土)~30日(日)11時~17時
○イベント:マイ竹楽器づくり(6/23)、音楽ライブ(6/29)ほか
○会場:柳川市民文化会館ギャラリー(柳川市上宮永町43-1)
○料金:無料(一部イベントは有料)
○お問合せ:柳川市生涯学習課文化係 TEL 0944-77-8836
※詳細は柳川市ホームページ参照→こちら
※参照:EDAYAホームページ→こちら

 

-,,,,,,

投稿者プロフィール

ツツミ
ツツミ
柳川市大和町出身。幼少の頃は体が弱くて本がお友達。以来、書くのが好きになりました。リズムを意識した文章で柳川の“わくわくドキドキ”を発信していきます。
(写真はパワーチャージ中)