こんにちは。特派員の待鳥です。
柳川の伝統的な漁法「くもで網」を知ってますか?
川下りルート(白秋道路)にレプリカが設置されていますので、川下りや散歩中に見たことがある方もいらっしゃると思います。
この「くもで網」、どうやって使うんだろう? やってみたい! と思ったことありませんか?
「くもで網」は、有明海の干満の差を利用して網で魚を獲る漁で、柳川では昔からある伝統的漁法のひとつなんですよ。
実際に動く「くもで網」と小屋は、有明海沿岸(むつごろうランド周辺)の堤防に設置されています。体験用に復元されたもので、7基あるんですよ。
「くもで網漁」体験はむつごろうランドで予約できます。
今回は大潮の日。満潮になる(潮が満ちてくる)時間帯に体験させていただきました。
教えていただくインストラクターの山田さん。
長年、くもで網で漁をされていたそうですよ。
小屋の先にある竿の先に網(あみ)が広がってます、
竿には綱(つな)が繋がっていて、
綱(つな)をおろすと網(あみ)も下り、綱を引くと網が上がるようになっています。
網を下げた時に網に入った魚を、網を上げて掬い獲る漁法なんです。
小屋に到着した時はまだ干潟が見えている状態でしたが、
あっという間に網を下せる水位まで満ちてきました。
有明海の潮の満ちる速度って速いんですね。
網を下ろした途端にボラが飛びながら網に入ってきましたよ。
潮が満ちてくるパワーに乗ったのか、
最初っから大きな魚が入って大盛り上がりです。
網を上げるのには力が必要だと思ってましたが、
あまり力をかけずに、結構簡単に上げることができました。
今回は市役所の商工・ブランド振興課のおふたりと私の3人+山田さん。
4人で何度も上げ下げし、白エビやハゼ・・何も獲れない。
という釣果を繰り返した後になんと !
「むつごろう」がかかっちゃいました。
むつごろうが網に入ることは珍しいそうです。
青い模様がある方がむつごろうです。奥のはハゼ。
どちらも有明海で見られる魚ですが、こんなに至近距離で見るのは初めてです。
珍しい魚ですよね。
網から魚を獲る時は、長い竹竿の先のタモ(小さい網)を使います。
くもで網の中にいる魚に近づけてから、タモを動かして魚を獲るんです。
私もやらせてもらいましたが、簡単そうに見えたのにかなり難しかったです。
さすが長年の技ですよね。
有明海の移り変わる景色を見ながら、網を上げたり下げたり、
おしゃべりしながらのんびりと魚を待つ時間も楽しめましたよ。
網を下ろしてから上げるまでの待ち時間は決まってません。
自分のタイミングで上げてくださいね。
網に魚が入っているかは上げてみないとわからないし、
どんな魚が入っているかも上げてみないとわからない。
潮目も関係しますが、ちょっと運試しのようなとこがおもしろいですよね。
たまに「天然のうなぎ」が獲れることもあるそうですよ。
今回、夏の土用丑の日が近いので「うなぎ」が獲れればいいね!と話してたんですが、うなぎの姿どころか魚の姿も少なくて、
そろそろ体験時間が終わろうかという頃に、なんと細長い魚が・・・!?
「うなぎ」ではなく、まさかの「ワラスボ」でしたが、
細長いシルエットが見えた時には一同盛り上がりましたよ。
小さくてもしっかり「わらすぼ」の形をしてますね。
「わらすぼ」も網にかかることが珍しい魚だそうです。
むつごろうランドのそばには、川からの水が流れ出る汽水域があるので、
「くもで網」にも魚がよくかかる場所なんだそうです。
過去には1m40cmのスズキが獲れたこともあるそうですよ。
今回は、前日までの大雨のせいで潮の流れが弱くて、魚の動きも悪い状態でしたが、
30cmくらいのスズキが獲れましたし、「むつごろう」や「わらすぼ」という珍しい魚も見られて良かったです。
(小さい魚などはリリースしてます)
スズキは刺身と煮付けにして食べました。美味しかったですよ(⌯¤̴̶̷̀ω¤̴̶̷́)✧。
むつごろうランドでは、獲った魚でバーベキューができるそうなので、
希望される方は予約の際に尋ねてみてくださいね。
むつごろうランドでキャンプやグランピングされる方にもおすすめのアクティビティです。
くもで網は柳川でしかできない柳川の伝統漁法体験です。ぜひ体験されてみてくださいね。
くもで網の体験予約は→ 「むつごろうランドHP」
(潮の関係で、できる日とできない日があります。詳細は「くもで網予約ページ」にて。)
*むつごろうランドで予約を受け付けしていますが、体験する場所はすぐそばの堤防です*
*注意事項など、むつごろうランド予約ページをご覧ください*
むつごろうランド
福岡県柳川市橋本町389 (地図)
https://ariake-mutsugoro.jp
この記事は2023年7月に記載したものです。