皆さん、こんにちは。特派員のツツミです。
今日もちょっと歴史のお話です。
柳川の武将といえば、
「義の武将」と言われる立花宗茂公。
ゲーム等で大変カッコよく描かれ、人気の高い人物です。
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宗茂はじめ、カッコよい柳川の武士たち
実際はどうだったのでしょう?
柳川古文書館と立花家史料館で開かれている
特別展「立花宗茂と柳川の武士たち」を見てみると、
実際になかなかの伊達男だったようですよ。
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立花家史料館と柳川古文書館で開催中(2月4日まで)
NHK-Eテレ「知恵泉」(2017年8月)で
宗茂公が取り上げられましたが、ご覧になりましたか?
番組では、家臣に自分の袖を譲る宗茂公の逸話とともに
家臣らとの仲の良さが紹介されました。
最近、その袖が家臣の家で発見され、
今回の特別展に展示されています。
逸話はこうです。
朝鮮出兵に行った際、
家臣・小野成幸は自分の鎧の袖を邪魔に感じ、
取り外してしまいました。
その頃の戦い方は
矢や刀などから火縄銃などに変わりつつあり、
重い鎧は邪魔だったようです。
しかし、袖のない姿を見た宗茂公は「見苦しい」と言って
自分の袖を外して小野に渡しました。
袖のない宗茂公の姿を見て、
今度は別の家臣、小田部氏が自分の袖を渡します。
何とも微笑ましい光景が繰り広げられたそうです。
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初公開の袖(チラシより)。弓好みの宗茂公にふさわしい、腕にピタッとつくような袖ですね
私は「危ないから」と
家臣の身を案じて袖を渡したのかと思いましたが、
「見苦しいから」だったんですね。
宗茂公の美意識を物語るエピソードです。
小野家では、鎧と袖がアンバランスでおかしいな、
という思いはあったようですが、
調査によって逸話を裏付ける発見につながったようです。
宗茂公の袖は白や紫、金色の配色が美しく、
これまでのシックなイメージを一新するもの。
この袖をもとに宗茂公のイラストが描かれていますが、
カッコよくないですか??
推測では180センチ程の大柄な武将だったようです。
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今回の袖をもとにして描かれた宗茂公。これまでのシックなイメージから一変。あでやかです
立花家史料館には、家臣たちの鎧もズラリと並んでいます。
形や装飾が美しいので、こちらにも注目を。
ギャラリートークでは、
学芸員さんが展示品について解説してくれます。
話を聞くと、宗茂公たち武将がグッと身近に感じられますよ。
■「立花宗茂と柳川の武士たち」
○期間;開催中~2018年2月4日(日)※会期中無休
○会場;
①柳川古文書館(柳川市隅町71-2)9:30~16:30
・料金;無料
・交通;西鉄柳川駅から徒歩8分、又は九州道みやま柳川インターから約20分
・TEL 0944-72-1037
②立花家史料館(柳川市新外町1)9:00~18:00(入館は17:30まで)
・料金;一般500円・高校生300円・小中学生200円
(柳川市内の小中学生無料、学生証提示)
・交通;西鉄柳川駅から西鉄バス沖端方面行き「御花前」下車・徒歩5分、
又は九州道みやま柳川インターから約25分
・TEL 0944-77-7888
○ギャラリートーク(学芸員の解説)
・期日;2018年1月27日(土)①古文書館11:00~ ②立花家史料館13:30~
・料金;入館料のみ
※参考サイト;立花家史料館