事務局だより

月夜に灯り舟

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月の綺麗な季節になりました。
こんにちは、特派員のツツミです。

柳川の観光を彩る川下り。
夏~9月は「灯り舟」(あかりぶね)といって夜も楽しめます。

月明かりの下での川下り

川下りの経験がない方に少し説明しておくと、
川下りは「どんこ舟」と呼ばれる舟で城掘を巡るもの。
船頭さんの巧みな竿さばき、軽妙なまち案内、
白秋先生の懐かしい童謡など、
楽しめるツボはたくさんあります。

秋はコスモスを見ながら‥

川下りは舟の貸切や食事の持ち込みもできます。川下り会社にご相談ください

1時間ほど巡っても景色が代わり映えしないといって
つまらなく思う人もいるらしいのですが、
私は、堀沿いの家からテレビの音が漏れ聞こえてきたり
乗船客が頭を下げてくぐる橋の上を車や人が通ったりする、
掘割が人々の生活の中に息づく感じが好きです。
道路と掘割を隔てるガードレールが少ないところも。

皆さん、頭を低くして

橋を通る時は船頭さんも寝そべって‥

さて、灯り舟ですが、コースが通常と少し異なり、
御花の北門から出発して逆方向に行きますので
川下りならぬ、川上りとなります
(川上りは上向きへのゲン担ぎとして
結婚式や祝勝パレードなどお祝いの時に使われます)。

ライトアップされた御花

御花の北門から乗船

夜ならではの景色が広がります

灯り舟は当日17時までに予約し、
19時30分までに乗船券を購入します。
私も乗船してみましたが、
思いのほか乗船客が多くて驚いたと同時に
感慨深く思いました。

舟にはランタンの灯りのみ

コース沿いはライトアップされています

川面に映る景色

橋の下をくぐって‥

というのも、10年ほど前のこと。
福岡県内の観光ルートを話し合う会議で
柳川市の女性職員が「満月の川下り」を提案したんです。
「これはいい!」と思ったものの
コース沿いの家々の許可が下りるか不安でしたし、
何より、月が出なかったら‥
モニターツアーとしてはリスクが大きい。
調整に時間が足りずに結局実現せず、
上司に相談してあれこれ考えたであろう
若い女性職員の頑張りを思うと残念でした。

それから10数年経ち、
どんな経緯で生まれたかわかりませんが、
こうして夜の川下り「灯り舟」が
柳川の新しい観光となり
多くの人が笑顔で参加しているのを見ると
すごく嬉しいです。

お試しで行われた夜の川下り

灯り舟では、残念ながら店は開いておりません(イメージ)

暗闇ですから、唯一の楽しみである
柳川の風景を見ることができず、
何が楽しいんだろう?と思う人もいるでしょうが、
闇の静かさ、何かが跳ねる水音、
ふわっと頬をなでる夜風、
明かりでポワッと浮かび上がる景色など
夜ならではの「情緒」を楽しめます。
何を見るでもなくボーッとして
頭や心を空っぽにできます。

見慣れた景色も違う雰囲気に

並倉に影が浮かび上がり

仕事や家事などでせわしい日々を送っている方、
時にはのんびり過ごしてはいかがでしょう。
1人旅にもおすすめです。

9月24日は中秋の名月だそうです。
美しい月が出るよう願っています。

良い天気に恵まれますように

■灯り舟(あかりぶね)
○期間;2018年9月24日(祝・月)までの金・土・日・祝日のみ運行(雨天中止)
19:40乗船(19:30までにチケット購入)~20:30頃(白柳荘)
○料金;中学生以上1,800円・5歳以上900円
○予約・受付;柳川市観光案内所
TEL 0944-88-9027(当日17:00まで)
※川下り会社は4社による当番制となります。
到着点から出発点や柳川駅へ車で送ります。
※詳細は、柳川市観光協会ホームページを参照→コチラ
※写真は現在と異なるものもあります。

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投稿者プロフィール

ツツミ
ツツミ
柳川市大和町出身。幼少の頃は体が弱くて本がお友達。以来、書くのが好きになりました。リズムを意識した文章で柳川の“わくわくドキドキ”を発信していきます。
(写真はパワーチャージ中)