こんにちは。特派員のツツミです。
昨年は記事におつきあいいただき、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします!
今年は「泥染め体験」のレポートからスタートです。
先日、柳川市民文化会館で有明海の泥を使った「泥染め体験」が行われました。
講師は、八女に工房を持ち、染色の作品を発表している彌永(やなが)裕子さん。
1月末まで開かれた「ART STREET vol.2」では、手捺染(てなっせん)の作品が展示されていました。
染色にはいろんな技法がありますが、今回は子どもさん対象で、“泥”という自然のものを使うため、「絞り染め&草木染め」が行われました。
染める布は綿。
オリジナルデザインの手拭いを作ろう、というわけですね。
染料は、ログウッドチップ、クチナシ、インド茜・根の3種類。
煮出して布を浸すと、それぞれ紫、黄、オレンジといった色に染まります。
この後、色を定着させる(色止め)ために媒染をします。
媒染剤は、銅、アルミ、鉄。
ここに有明海の“泥”を加え、今回は4種類を使って媒染します。
彌永さんの説明を受けたあと、子どもたちはさっそくチャレンジ!
輪ゴムなどを使って布を絞り、それぞれ草木の染料に浸します。
ログウッドチップで紫色になった布を、水色の銅につけたら、何色になるのかな?
クチナシで黄色に染まった布をアルミに入れたら?
鉄に入れたら?と皆、楽しそう!
もちろん、泥にもつけてみます。
有明海の泥は意外にもツルツルとなめらかで、女性スタッフは「手が綺麗になるのでは⁉」と、別の効果(⁉)にも期待を寄せていました‥。
さて、媒染した後、水洗いをしてみると‥。
素敵な色に染まりました!
絞りの部分は染まらず、デザインになっています。
子どもたちは、オリジナルの手拭いを手に満足した表情。
初めてとは思えないほど、どれも見事な出来栄えで、彌永さんも感心しきりでした。
有明海の“泥”にどんな成分が含まれているのか、よくわかりませんが、泥に浸したものは、黒っぽい色になっていたようです(鉄にも浸したのかもしれないけど‥)。
着物の大島紬で知られるように、奄美大島には“泥染め”という染色法がありますから、それに近いのかな?
”有明海の泥染め”というのは、彌永さんやスタッフにとって新しい試みだったようですが、魚介を育む有明海の“泥”のもう一つのチカラを見た思いです。