こんにちは。特派員のツツミです。
熱戦続きだった東京2020大会、パラリンピックの興奮も冷め、静かな秋を迎えようとしていた矢先、柳川の卓球ファンを喜ばせるニュースが入りました。
「渡辺武弘ヘッドコーチ、卓球女子日本代表監督に」。
以前、この「よかばんも~柳川」でご紹介しましたが、卓球女子日本代表のヘッドコーチだった渡辺武弘さんは柳川市出身。大和中学校時代に全国大会で優勝して以来、数々の大会で輝かしい成績を収めてこられました。
大和中学校時代の仲間は、恩師・故森雄三郎氏の名前を冠した「全九州新人中学生卓球大会 森杯」を主催し、渡辺さんも時折帰郷して仲間との交流は今も続いています。
今回の東京2020大会の試合は、柳川の仲間たちも、きっと我がことのようにハラハラドキドキして見守ったことでしょう。
ヘッドコーチという重責から離れ、ホッとひと息されるかと思いきや、監督就任。今度はさらなる高みへ向かうことになります。
「すごいね、すごいね」と言っていたら、関係者から関係者へ、あれよあれよと声が伝わり、なんと、ご本人からコメントをいただくことができました。
少し長くなりますが、おつきあいください(詳細は別紙PDFにもまとめています)。
代表監督やコーチはベンチで選手に声をかけていましたが、ヘッドコーチの渡辺さんの姿をテレビで見ることはありませんでした。最初に、ヘッドコーチの役割について聞いたところ、
まず、「卓球のトップ選手はプロのため、自分たちで技術コーチやトレーニングコーチを雇っている」とのこと。そのため、「監督を含めた卓球協会のスタッフは選手への技術指導はわずかで、マネジメントが主な仕事」らしい。
特に今回は、「練習拠点としたナショナルトレーニングセンターと試合会場を、選手が安全に行き来する」ことが大きな役割だったそうです。確かに「選手が怪我なく、時間通りに試合会場に立つ」のは何より大事ですよね。
自身が出場した時と、今回は印象が違うか、尋ねると、
「大会そのものは変わっていない」そうです。しかし、今は国際大会が数多く開かれているため、「選手は五輪を特別視している感じがなく、国民が注目する大会だから楽しむといった発想でプレーしているように見える」といいます。
自身が出場した時は「最高峰の大会だからと自分でプレッシャーをかけていたようだ」といい、「とても楽しむという感覚にはなれなかった」と当時を振り返りました。
柳川については、
「どんなに月日が経っても故郷だ」といい、子どもの頃と景色は変わっても、「一歩足を踏み入れると、柳川弁が自然と出る」そうです。
最後に、次期代表監督としての抱負を尋ねました。
「私の役割は、3年後のパリ大会で金メダルを獲得することです。それと同時に卓球選手の頑張る姿を見ていただいて、卓球愛好者そして国民の皆さんに喜んでいただき、幸せを感じてもらえるようなチームジャパンを築いていきたいと思います。ご声援よろしくお願いいたします」。
私の渡辺さんのイメージは「穏やかな人」です。人柄の良さは折り紙付きで、誰からも好かれてとりまとめ役には適任だと聞きます。それが監督に抜擢された理由でしょう。
スポーツの世界は、早くもパリ大会に向けてスタートしました。
卓球のニュースを見聞きするたび、その陰で奮闘している柳川出身の監督を思い浮かべ、どうぞ、柳川からも熱いエールを送ってください。
(添付のPDFには、故郷の仲間からのエールも記載しています)
※参考:過去の記事
・中学生卓球「森杯」近づく
・育て!未来のオリンピック選手~中学生卓球・森杯
※インタビューと仲間からのエールをまとめています(PDF)→こちら