認定品を巡る旅

柳川ブランド認定品を巡る旅Vol.25~有明海むつごろうラーメン、柳川うなぎラーメン、有明海むつごろう3Dクッキー、有明海むつごろう甘露煮~

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まちとりマーク今回のブランド認定品を巡る旅は、株式会社やまひら(夜明茶屋)の
「有明海むつごろうラーメン」「柳川うなぎラーメン」「有明海むつごろう3Dクッキー」「有明海むつごろう甘露煮」の4品のお話をお聞きしたいと思います。
(ブランド認定品をめぐる旅とは… 柳川市の数ある特産品から選ばれた「柳川ブランド認定品」を紹介するコーナーです。)

 

まちとりマークお話をお聞きする、株式会社やまひら(夜明茶屋)代表取締役社長 金子英典さんです。

 

こんにちは。

 

 

まちとりマークこんにちは。今回は、ブランド認定品として登録されている4品についてお聞きしたいと思います。お土産品を作ろうと思ったきっかけを教えて下さい。

 

うちは代々続く海産物の卸売業で、昔から有明海の地物を取り扱ってきました。ですが、ここ数年は年々漁獲量が減り続けている状況です。このままではいけないと考えていた時に、お店や食堂にいらっしゃるお客様から「気軽に持ち帰れるようなお土産が欲しい。」とお声をいただくことが増えたんです。

 

まちとりマークお客様の声から生まれたんですね。

 

ちょうど震災後の復興政策で高速道路の料金が安くなっていた頃で、遠方からのお客様や長期間いろんな場所へ旅行する方が増えていたころでした。しかし、海産物は生ものですから要冷蔵扱いで、日持ちもしませんのでお土産には向かなかったんです。そこで、気軽に常温で持ち運べて日持ちのするものを、海産物を使って開発しようと思いました。お土産で柳川や有明海の事を知ってほしいと思って作り始めました。

 


   有明海むつごろうラーメン(左)と柳川うなぎラーメン(右)

 

まちとりマークなるほど、海産物を使ったお土産ということですね。ラーメンはどうやって作られたんですか。

 

お土産を開発し始めて、何を作ればいいのかと試行錯誤して、ひらめいたのがラーメンだったんです。ですが、ラーメンを作るのは大変でした。いろんな企業に連絡しながら、どうしようかと思っていた頃、「筑後元気計画」の方からラーメンを作っている会社を紹介していただいたことで話が進んでいきラーメンを作ることができました。

 

まちとりマーク人との繋がりがあって出来たラーメンなんですね。むつごろうがラーメンになった時はびっくりしましたが、ラーメンの味やコンセプトはどのように決められたんですか。

 

柳川らしいものをと考えた時に、すぐ浮かんだのが、むつごろうでした。昔から有明海にいますので、柳川の人は食べたことはなくても馴染みのある魚です。そして、ご当地ラーメンとして開発するので、名前だけではなく実際にむつごろうを入れて作りたいと思いました。どう使うのか、どんな味にするのかなど、何度も試行錯誤を繰り返し、粉末にして出汁に使うことで、魚介ベースのコクのある良いスープが出来上がったんです。

うなぎラーメンも同じように、柳川名物のうなぎのせいろ蒸しをラーメンで再現しようと思い、かば焼きのタレ風の美味しいスープが出来上がったんです。うなぎの成分を入れてますので、風味もうなぎのせいろ蒸しのようなラーメンですよ。

 

まちとりマーク柳川をイメージできるむつごろうやうなぎのせいろ蒸しがラーメンになってるんですね。ラーメンのパッケージもかわいいです。

 

そうですね。お土産として味はもちろん、まず目に留まって手に取ってもらえるよう、デザインにもこだわりました。そして、一目見て夜明茶屋の商品だとわかってもらえるよう、統一感のあるデザインにしています。

 

まちとりマーク柳川の新しいお土産ですね。
次に、『有明海むつごろう甘露煮』についても教えて下さい。

 


       有明海むつごろう甘露煮

 

『有明海むつごろう甘露煮』は、最近は予約なしでは食べられない、珍しい料理となりましたが、うちの食堂では昔から出しているメニューです。甘辛の味付けは、地元・柳川の味にこだわって作っていますので、地元の方にはもちろん、観光で来られる方にも、柳川でしか食べられない味として人気の商品なんですよ。その味を気軽に楽しんでもらえるようにレトルトにしました。

 

まちとりマーク珍しい郷土料理がレトルトで気軽に楽しめるのはいいですね。
それでは、『有明海むつごろう3Dクッキー』はどのようにしてできたんですか。

 


      有明海むつごろう3Dクッキー

 

過去にむつごろうは、生態数が少なくなり禁漁になったことがありました。数年後に数が増え、漁が解禁された時にはすでにむつごろう料理を出すお店が激減していて、市場での取引も減っていて、漁師の方の生活も大変になっていたんです。

 

まちとりマークむつごろうが禁漁になったなんて知らなかった・・・

 

 

ラーメンや甘露煮など、むつごろうを使った商品が増えることで、漁師さんも喜んでくれました。そんな時に、お客様から「お孫さんへのお土産になるような商品が欲しい」と提案があったんです。若い人向けの商品として、何が喜ばれるかといろいろ試作を繰り返して、むつごろうをお菓子で立体物にしようと思ったんです。

 

まちとりマークむつごろうの姿がよくできてますが、立体にされたのはなぜですか?

 

むつごろうを見たことがない人って多いんですよ。名前だけは知られていて、みなさん、”柳川=有明海=むつごろう”と連想できるんですけど・・・
どんな姿をしてる?って聞くと「分からない!」って答えが返ってくることが多いんです。それで、むつごろうをもっと知って欲しい!と、立体にすることにしました。立体にすることで子供さんにも喜ばれると思ったんです。

 

まちとりマークむつごろうって珍しい魚ですが、かわいいのでもっと認知されるといいですよね。クッキーを作るのにこだわったことなど教えて下さい。

 

このクッキーにもむつごろうの粉が入ってます。ですが、最初は入れずに作ったんですよ。むつごろうを立体にすることが難しくて、どうしようと思っていた時に、立体の型から作れる人を紹介してもらったんです。それでも立体のクッキーを作るのは難しくて、うまく焼けなかったり、固まらなかったりと苦労しました。

 

まちとりマーク

ふむふむ。

 

 

粉など材料の配分を何度も調整してやっと上手く立体に焼けるようになり、一度販売したんですが、「むつごろうは入ってないの?」と、食べたお子様から質問を受け、そこで、再度、むつごろうクッキーですので、むつごろうを入れよう!と、一から作り直しました。むつごろうの粉を入れるので粉の配合など全て一からやり直して、味にもこだわって、むつごろうにもこだわって作り上げたクッキーです。

 

まちとりマークむつごろうにこだわって作られたクッキーだったんですね。

 

 

まちとりマークブランド認定品についてお話しいただきありがとうございました。それでは、今後の展望なども教えて下さい。

 

今後は柳川市全体で楽しめる観光について考えてます。旅行先で、そこに暮らす人のありのままの日常に触れることは貴重な体験として記憶に残りますよね。街や人、歴史を知り、遊んで、泊まって、地元の物を食べる。柳川でしかできない体験型の観光を提供したいと思ってます。柳川の街がアミューズメントパークのように盛り上がることで、今はコロナ禍で大変な時期ですが、今後また活気のある街になることを願ってます。

 

まちとりマークおぉ!すごい。

 

また、代々続く海鮮問屋として、有明海の漁獲量が昔のように増えることも願ってます。うちの従業員だけでなく、漁師さんも一緒にこの先も進んでいきたいと思ってます。

 

まちとりマークこれからのこと、楽しみにしています。本日はありがとうございました。

 

 

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夜明茶屋

外観:左)食堂、鮮魚販売  右)お土産ショップ

 

〒832-0066 福岡県柳川市稲荷町94-1 (地図
火曜日(祝日除く)
http://www.mutugorou.co.jp/
0944-73-5680(食堂部・鮮魚部)
0944-72-6256(お土産部・夜明の宿)
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お食事処

 

鮮魚販売

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お土産ショップ

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柳川ブランド認定品:左)有明海むつごろうラーメン 270円(税込)、右)柳川うなぎラーメン 270円(税込)


柳川ブランド認定品:有明海むつごろう甘露煮 1,296円(税込)


柳川ブランド認定品:有明海むつごろう3Dクッキー 864円(税込)

◎販売店
柳川市内:夜明茶屋本店、夜明茶屋お土産ショップ、柳川よかもん館

市外:柳川ブランド認定品4品は、九州では有明海沿岸地域のみの販売。その他の地域では物産展など催事出店した時のみ販売されています。

(※柳川ブランド認定品以外の夜明茶屋商品は柳川市内外、全国各地での販売あり。)

 

この記事は2021年3月4日現在のものです。