煮魚を手軽に美味しくつくる万能調味料「煮魚これ一本」

投稿日:

「煮魚これ一本」は、味噌・醤油をつくるアサヒ醸造株式会社から生まれました。
開発と美味しさのこだわりについて、常務取締役・髙口正枝さんにお聞きしました。

アサヒ醸造

アサヒ醸造で商品開発の一翼を担う髙口さん

115年に渡って技と味をつなぐ味噌・醤油蔵
柳川は昔から味噌・醤油の醸造会社が多く、柳川杜氏が生まれたように発酵技術・発酵文化の息づくまちです。

アサヒ醸造の創業は明治43年。
他社が醤油のみ、味噌のみと専業化する中、同社は115年に渡って味噌・醤油の両方をつくり、農林水産大臣賞や食料産業局長賞を受賞するなど、味と品質に誇りを持ちます。

アサヒ醸造

工場内には醤油や味噌のタンクがずらり

アサヒ醸造

こちらは味噌のタンク。温度管理によって室内は温かい

有明の魚介類とともに親しまれた醤油
クチゾコ(舌平目)、太刀魚、エビ、ガネ(渡り蟹)、シャッパ(シャコ)、アサリといった有明海の幸が豊富だった柳川で醤油は欠かせないものでした。

しかし近年、魚介類の減少や洋食化によって煮魚をつくる人は減りつつあり、水と醤油の配分が分からず「煮魚料理は難しい」という声も。それでも魚を食べた方がいいという健康的な理由から、多くは「塩焼きにする」と聞きます。

会社で品質管理を担いながら子育てと家事を行ってきた髙口さん。
なじみの魚屋で魚を買っては煮つけにし、よく食卓に出したといいます。

しかし、調理に慣れている髙口さんでさえ、時には辛かったり、甘かったりしたことも。
「誰もが失敗しない調味料があれば…」とつくったのが「煮魚これ一本」でした。

アサヒ醸造

味付けが難しい煮魚料理。万能醤油があれば、魚離れを解消できると奮起

「手軽さ」にこだわり、醤油の激戦区で誕生
福岡県の醤油醸造会社は90以上あり、その数は日本一といわれます。

福岡県醤油醸造協同組合が「生揚げ醤油」をつくり、それを各社それぞれに独自の味に仕上げるのが特徴です。

生揚げに塩分を調整した本醸造もあれば、うまみ成分のアミノ酸液などを配合した混合醤油もあり、それらが会社の顔となり個性となります。

アサヒ醸造

長年に渡り、家庭や飲食店で愛される醤油や調味料をつくっている

「煮魚これ一本」は、生揚げにアミノ酸液を加えた混合醤油をベースにしたのだとか。煮魚料理が得意な社員さんに家庭と同じ煮魚をつくってもらい、それをもとに髙口さんが原料の割合を数値化していったといいます。

主な原料は醤油に砂糖や水飴、米醸造調味料。それにうまみとして昆布や煮干しエキスを足しました。合成保存料、甘味料は使用していません。

こだわったのは「便利さ」です。例えば「そうめんつゆ」などには、2倍希釈といった記載があります。これがつゆ1に対し、水1なのか、水2なのか、分かりにくい。

そこで「煮魚これ一本」は分かりやすく1対1としました。200グラムの魚の場合、「煮魚これ一本」100ccと100ccの水を入れて炊けば、美味しい煮魚ができあがります。

アサヒ醸造

鍋に「煮魚これ一本」100ccに水100ccを入れて沸かす

アサヒ醸造

砂糖などの調味料は不要。「煮魚これ一本」と水を入れて沸いたら魚を入れて炊く

味の決め手となったのは子どもたち
商品開発室で試作品をつくり、職員や家族で試食を繰り返したという髙口さん。味の決め手となったのは、お孫さんたちでした。

長期休暇で里帰りしていたお孫さんは当時4歳から12歳までの4人。
髙口さんはイワシ、サバ、クチゾコなどさまざまな魚で試し、夕食に煮魚を出しました。

アサヒ醸造

さまざまな魚で試し、お子さん、お孫さんも根気よくつきあってくれたとか

アサヒ醸造

青魚はやや濃いめに、クチゾコや白身はやや薄めに、と好みで調節を

お孫さんたちが完食したらOK! 年齢問わず、家族みんなが「美味しい!」と言ってくれた時は嬉しかったと、髙口さんは振り返ります。

さらに、名門料亭で経験を積んだ料理人に使ってもらい、お墨付きをもらって商品化に踏み切りました。

どんな商品かひと目でわかるように、商品名は分かりやすく「煮魚これ一本」に決定。商品ラベルは柳川市出身のデザイナーに依頼し、柳川生まれにもこだわりました。

アサヒ醸造

分かりやすい商品名と柳川らしさにこだわった

試食を繰り返した社員一同の結晶
「忙しいお母さんが手軽に、簡単に煮魚を作れるように」という思いでできたこの商品は、同じく働きながら家事も担っている髙口さんら女性社員の結晶ともいえます。

商品名は「煮魚」となっていますが、牛丼や親子丼、肉じゃが、すき焼きなどにも使え、万能調味料として利用できます。これからレシピも増やしていきたいと、髙口さんは話してくれました。
皆さんもさまざまな料理に試し、醤油のバリエーションを楽しんでみてください。

アサヒ醸造

■データ
○商品名:煮魚これ一本
○価格: 648円(500ml)、1,188円(1L)、税込
○取扱店:柳川よかもん館、スーパーマルマツ、ゆめマート、「よってって」ほか
○企業概要:明治43(1910)創業以来、味噌・醤油を製造する老舗。先人の技術を守りながら、品質にこだわった商品づくりを続けている。団体のお客様対象の味噌づくり教室も行われている。

-,,,

投稿者プロフィール

ツツミ
ツツミ
柳川市大和町出身。幼少の頃は体が弱くて本がお友達。以来、書くのが好きになりました。リズムを意識した文章で柳川の“わくわくドキドキ”を発信していきます。
(写真はパワーチャージ中)