地域おこし協力隊の大野です!今年1月から兵庫県神戸市より柳川に移住してきました。
柳川の情報をドンドン発信していきます!
今回のブログのテーマは、
柳川グルメの代表格“うなぎ”。
柳川に訪れる方の大半が“うなぎのせいろ蒸し”を召し上がられます。
今回は勉強のために、うなぎの江口商店さんにお伺い致しました。
代表の江口良二さんは、うなぎ一筋40年以上の大ベテランの職人さんです。
お会いすると、思っていた以上にコワモテの風貌。緊張する・・。
『よう来られましたね~!』と、笑顔の江口さん。
『うちは当たり前の事をやっているだけ。何も隠す必要が無いんです。』
ガラス張りの加工場は、道路からもうなぎの蒲焼きの作業が丸見えです。
そして、鮮魚を加工していると思えないくらい清潔!チリひとつ落ちてません。
さっそく、うなぎを見せていただきました。
『生産者の人間性がうなぎの生育に大きく関わる。信頼している人でないと取引きできない。』
と、江口さん。
年に何度もうなぎが養殖されている池を見に行き、状況を確認するという徹底ぶりです。
馴染みの生産者さんの所でうなぎが取れなくなった時には廃業も考えたそうです。
『“柳川のうなぎ”である以上、自信の無い商品は出せない。』と江口さん。かっこいいです!
届いたうなぎは“立て込み”という方法で管理されます。
うなぎを入れたカゴの上に地下水を落とし、身を引き締める作業です。
なんでこんな事をするのでしょうか?
日本のうなぎは俗に“餌臭い”という話です。
(ちなみに江口さん曰く、台湾のうなぎは“泥臭い”、中国のうなぎは“カビ臭い”とのこと。)
この“餌臭さ”を抜くため、うなぎたちは数日間餌を食べずに、地下水のみで過ごします。
地下水の豊富なミネラル分を栄養として生き続けるうなぎたち。
中には1年半以上(!)生き続けている猛者もいました。
続いて、“裂き”の作業です。
まさに職人技!
あっという間にうなぎたちがさばかれていきます。
鮮やかな手つきに見惚れてしまいました。
“裂き”の作業を見ていると、焼き場から『パキーン!』という音が。
うばめ樫の備長炭の音です。
驚くほど堅いこの炭。
落とすと、金属のような音が響きます。
この堅い炭から発せられる1000℃の高温と遠赤外線効果が、
うなぎのパリッとした表面と身の柔らかさを両立してくれます。
いよいよ“焼き”の作業へ。
3人の職人さんが一列に並んで、一気に焼きあげます。
柳川のうなぎは串を打たないのが特徴です。
このことによって、大きさや姿かたちの異なる、
ひとつひとつのうなぎの火の通りを見ながら、ひっくり返すことができます。
うなぎの香ばしい匂いが、備長炭の煙にのって辺りに漂います!美味しそう!
うばめ樫の発熱により、空調設備が整っていなければ、夏の加工場は50℃ほどになるのだそう。
初めての人間には、熱さで近づくことも難しい焼き場での作業。
慣れているとはいえ、職人さんは大変です。
蒲焼きのうなぎは、白焼き状態から一旦特製のタレに漬けこみ、
もう一度火にかけます。
川下りの終点・沖端で嗅ぎ慣れたうなぎの蒲焼きの匂いが充満します。
完成です!
さっそく試食させていただきました。
箸でつまむと、なんて肉厚!
うなぎの身がまったく崩れません。
大事に育てられたんやな~と、感動しました。
まだ食べてないのに。
溢れる食欲を抑えながら写真を撮影(上のやつです)し、ついに一口!
ビックリしました。
『これ、ホンマにうなぎか!?』と、
思わず疑ってしまうほど美味い!!
一噛みごとに、肉厚な食感と香ばしい脂が口に広がります。
取材では、包み隠さず教えていただいた江口さん。
うなぎの話になると、尽きることなくお話されます。
いわゆるガンコな職人さんですが、
本当にうなぎが好きで、ご自身の仕事に誇りを持たれているんだな、と感じました。
妥協の無い仕事というものを見せていただき、ありがとうございました。
柳川では、年間100万匹ものうなぎが消費されているそうです。
柳川ブランド認定品の中にも、うなぎのおむすびや、うなぎの骨を使用した商品がありますし、
7月にはうなぎ供養祭なんてイベントがあるほどです。
うなぎは柳川の名物。お越しの際は、是非ともお召し上がりください!
うなぎの江口商店
住所:柳川市東蒲池622-5
TEL :0944-74-4373
ブランド認定品は、アンテナショップ『おいでメッセ柳川』でどうぞ!
住所:柳川市京町83-2
TEL :0944-72-9510